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ダニは誤解されやすい生き物

マダニが媒介する「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」のニュースが
世間を騒がせて以来、ダニに対する誤った認識が
ますます強化されている感もあります。

 

自分が寝ているこの布団にも
殺人鬼のようなダニが潜んでいるのではないか。
今夜にでも、自分もSFTSで死んでしまうのではないか・・・。

 

人によっては、その不安が高じて
一種のノイローゼのような状態になってしまうこともあるようです。

 

確かに、ダニが媒介するウィルスは何種類かありますし、
それで命を落とす方もいます。

 

しかし、命に関わるようなウィルスを持ったダニは
主に屋外に生息している種類です。

 

一般家庭に多く見られるヒョウヒダニやコナダニ、
ツメダニが感染症を媒介することはありません。

 

他にも、ダニに関する誤解は色々あります。
ここでは、その代表的なものをいくつか挙げて
ダニという生物の誤解を解いていきたいと思います。

誤解@ 家の中のダニは人を刺す

家の中に棲みついているダニは、
人の垢やフケを食べて生活している。
そして、人の肌に接触すると刺す(咬む)。

 

このように誤解されている方が多いようですが、
家の中のダニが人を刺すことはめったにありません。
刺されたとしたら、それはちょっとした事故のようなものです。

 

例えば、人間の皮膚がはがれたものやフケをエサとする
ヒョウヒダニが増えると、それを捕食するツメダニも増殖し
偶発的に人を刺す・・・ということはよくありますね。

 

ただ、最初から人を狙って咬み付いているわけではないそうです。

 

また、本来はネズミや鳥に寄生しているダニが
たまたま家の中に持ち込まれ、
寄生していた動物が死んでしまって
次のホストを探している過程で人間に咬み付くということもあります。

 

「でも、春先になるとベランダや玄関先に
赤いダニみたいな虫が大繁殖することがあるでしょ?
あれは、人の血を吸ったから赤くなっているのではないの?」
という疑問をお持ちの方も多いかもしれません。

 

あれは、タカラダニという種類のダニで、
見た目はグロテスクですが人に危害を加えることはありません。
赤=血というのも誤解で、
人から吸血することは絶対にありませんのでご安心ください!

誤解A ダニは動物の血を吸う生き物である

ダニがこの地球上に最初に表れたのは、
古生代のデボン紀(約4億2000万年前〜3億6000万年前)。
それ以前から生息していた可能性も考えられるそうですから、
かなり古い時代から地球上に存在していたことは確かです。

 

この時代、人間はもちろんのこと恐竜も出現していません。
血を吸うどころか、寄生する相手さえいなかった時代です。
つまり、「ダニ=血を吸う生き物」という認識は
誤解であることがおわかりいただけるでしょう。

 

もちろん、動物に寄生して吸血して栄養を得るタイプのダニもいます。
ですが、それはごく一部の種類であり、
全てのダニが吸血するわけではないのです。

 

日本国内には約1800種のダニが生息しているそうですが

 

そのうち人の血を吸うのは約1%にあたる20種類。

 

ほとんどのダニは、「自由生活性」であり、
自然の中で自由気ままに暮らしているそうです。

誤解B ダニは人や動物の傍を選んで暮らす

ダニはあらゆる場所に生息しています。

 

さきほどの「自由生活性」という性質にもつながる話ですが、
「寄生する動物がいなければ生きていけない」
という種類のダニはごく一部。

 

動物の傍に限らず、森林や草原、畑、田んぼ、
河川、湖、地下水・・・様々な場所に生息しています。

 

オンセンダニのように、お湯の中で生きるダニもいるくらいです。

 

極端な表現をすれば、この地球上はダニだらけ。
熱帯から寒帯まで、
北極圏や南極大陸にもダニの存在が確認されています。

 

ヒマラヤの高地や深海にも生息しているそうですから、
彼らにとっては標高も関係ありません。

 

その中で、私たちの身近に存在しているのはほんのわずか。
しかも、「害虫」と呼ぶにふさわしい悪さをする種類は限られています。

 

偏った誤解が多い生き物ではありますが、多くは、
生態系における「分解者」として重要な働きを担う存在なんですよ。

 

地球上に生きる仲間の一種として、せめて
「彼らのことも理解してあげよう」という姿勢を持つことは
非常に大切なことなのではないでしょうか。