「とびひ」とは?
子供の頃、よく「とびひ」になっていたという方も多いのでは?
また、「子どもはとびひになりやすい」という話も、
きっとみなさん、一度はどこかで耳にしたことがあるはずです。
とびひとは、わかりやすく言えば、まさに「飛び火」!
燃えるものを求めて火が移動していくのと同じように、
皮膚の疾患が全身に広がっていく様を表した病名です。
正式には
「伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)」
といいます。
例えば、なんらかの原因で皮膚の一部に水ぶくれができたとします。
本来は破らずにそのままにしておいたほうが良いのですが、
かゆかったりするとついつい掻いてしまいます。
その時、水ぶくれが破けて患部にジュクジュクした傷ができると、
黄色ブドウ球菌などのバイキンが繁殖します。
この患部を掻いた指には、
もれなく菌が付着することになりますよね?
さらにその手を洗わずに他の部分を触ったら・・・
そうです、手で触れた部分にも症状が広がってしまうのです!
ダニ刺されでも、とびひを発症してしまうケースが多いようです。
それは一体どのようなメカニズムで、
どんな症状が表れるのでしょうか。
ダニ刺されで「とびひ」ができるメカニズム
ダニに刺されると、とにかくかゆい・・・。
冷やしたり薬を塗ったりしないと、
いても立ってもいられないレベルのかゆみです。
「だからといって掻いてしまえば、跡が残ってしまうかもしれない」
と、大人であれば「掻く」という行動を制限できるでしょう。
しかし、子供は衝動に任せて思い切り掻いてしまいます。
それも、あちこち触りまくって汚れた手で・・・。
すると患部に傷ができ、そこに細菌が入り込み、増殖します。
↓
そんなこととは知らずに、また掻く。
↓
掻いた手で、身体のあちらこちらを触る。
↓
症状が他の部分の皮膚にも広がっていく。
・・・このような流れで、とびひの症状が広がっていくわけです。
さて、実は「とびひ」には実は種類があり、
「水ぶくれができるタイプ(水疱性膿痂疹)」と
「かさぶたができるタイプ(痂皮製膿痂疹)」があります。
それぞれ、原因となる菌や
表れる症状が異なりますので覚えておきましょう。
【水疱性膿痂疹】
黄色ブドウ球菌という、ブドウのような形をした細菌が原因で発症します。
症状は、水ぶくれやかゆみがメイン。
主に夏に発症しやすいと言われています。
また、7歳未満の乳幼児が感染しやすいそうです。
【痂皮製膿痂疹】
化膿レンカ球菌が原因となって発症します。
丸い形の菌が鎖のように連なっている(連鎖している)ことから
この名が付けられたということです。
症状はかさぶたや発熱、リンパ節の腫れ、のどの痛みなど。
季節・年齢を問わず発症します。
効果的な治療法と予防法
ダニ刺されが原因でとびひになってしまった場合は、
とにもかくにも原因となっている菌を殺さなければなりません。
主には、抗菌薬を塗ったり飲んだりして治療します。
また、かゆみが治まらなければ同じことの繰り返しですので、
抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬など
「かゆみを抑える薬」も併せて処方されることが多いようです。
小さな子供は、肌のバリア機能が弱いので
症状が広がりやすいですし、
なおかつかゆみに対する耐性も弱いですよね。
親としては、かゆがる姿を見ているだけでもツライものです。
(グズられるのはもっと苦痛ですが・・・)
なんとか、とびひになる前にブロックしたいところですよね。
そのためには、以下のポイントを意識して、
お子さんにも「毎日の習慣」として定着させるべきです。
- 外出後はよく手を洗って清潔に保つ。
- 爪をこまめに切る。
- 鼻をいじらない。(鼻の中には細菌がいっぱい!)
とはいえ、イヤイヤ期のちびっこにこれらを守らせるのは
相当の気力と体力が要ります。
もし、小さなお子さんがダニや蚊に刺されれてしまったた場合は、
患部にかゆみ止めのパッチを貼りましょう。
そうすることによって、
「かゆみを鎮める」
「キタナイ手で掻くのをブロックする」
「患部に傷を作らない」
の3つを同時にクリアすることができます!
小さな子供はシールが大好き!
「さあ、かゆいところにシールペタペタしよっか!
魔法のシールだから、
貼るだけでかゆいのがどこかに飛んでっちゃうよ!」
などと諭せば、興味津々で素直に貼らせてくれると思いますよ。
(なかには手ごわいお子さんもいるかもしれませんが・・・。)
「とびひ」は出席停止の義務がある病気ではありませんので
基本的にはいつも通り学校に行ってもOKです。
ただ、他のお子さんへの影響もありますので、
念のため先生に相談したほうが良いですね。
皮膚の露出や接触が多くなる夏場は、
欠席するよう促されるかもしれません。
通学する場合は、必ず患部をガーゼでカバーしましょう。
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